……………………………………………………… ペネラピがリチャードにクリスマスに贈った緋色のラムウールのマフラー。デーナスがアントーニアの首にそっと巻いた赤いマフラー。ペネラピのこの世における最後の朝、露にぬれた芝生を踏んで外に出た彼女が聞いたツグミの歌。伸ばした手に握られたタンポポのちぎれた根の放つ強い匂い。そして、草を踏んで近づく足音。遠い昔を今に返すような構成に心にくいばかりの伏線の気くばりを感ずる。 ………………………………(「訳者あとがき」より)
■本書目次 第10章 ロイ・ブルックナー(続) 第11章 リチャード 第12章 ドリス 第13章 デーナス 第14章 ペネラピ 第15章 エンダビー氏 第16章 ミス・キーリング
【ロザムンド・ピルチャーの傑作集】 シェルシーカーズ(上) シェルシーカーズ(下) 野の花のように 九月に(上) 九月に(下) ロザムンドおばさんの贈り物 双子座の星のもとに
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