【一般】
漱石の夏やすみ 房総紀行「木屑録」
漱石の夏やすみ 房総紀行「木屑録」
高島俊男/著
四六判 上製 329頁
(本体2000円+税) ISBN4-931284-48-5 (2000.2)
「木屑録(ぼくせつろく)」は明治22年、学生だった漱石が23歳の夏やすみに友人4人と房総旅行に出掛け、その見聞をしるした漢文紀行です。
いろいろな意味で用いられる「漢文」という言葉を、著者がわかりやすく、そしておもしろく解説。「漢文」とは一体何か?「漢文の常識」がくつがえされます。
また、日本人と文章の不思議な関わりについて、興味深い事実の数々も明かされます。
第52回読売文学賞 紀行・随筆賞受賞(2001)
著者に聞く 高島俊男さん
 

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 『木屑録』は、夏目漱石が、明治二十二年、二十三歳のときにつくった漢文紀行である。漱石は第一高等中学校の生徒であった。
 このとしの夏やすみを、漱石は旅行にすごした。
 当時高等中学校は、七月に学年がおわり、九月にあたらしい学年が始まるのであったから、夏やすみはまた学年休暇でもある。漱石にとっては、本科一年の過程をおえ、二年に進級する前の休暇であった。
………………………………(「はじめに」より)


■本書目次

はじめに
木屑録訳
漱石と子規
  明治二十二年夏
  東京大学予備門
  七草集
  てがみ
「漢文」について
  「漢文」の定義
  訓読の歴史
  符牒
  文字言語
  明治以後
日本人と文章
  作品としての文章
  根なしぐさ
  福澤諭吉と魯迅
  風流韻事
木屑録をよむ
  木屑録の構成
  文
  詩
  矛盾
  子規の評価
木屑録自筆稿本写真版
木屑録活字版
あとがき


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