第52回読売文学賞「紀行・随筆賞」受賞
高島俊男「漱石の夏やすみ 房総紀行『木屑録』」
2001/02/21 東京・丸の内のパレスホテルで第52回読売文学賞贈賞式が行われました。

・小説賞 「濁った激流にかかる橋」伊井直行(講談社)/「A2Z」山田詠美(講談社)
・戯曲・シナリオ賞「萩家の三姉妹」永井愛(白水社)
・随筆・紀行賞「漱石の夏やすみ−房総紀行「木屑録」−」(朔北社)
・詩歌俳句賞「長い川のある國」多田智満子(書肆山田)
・研究・翻訳賞「光厳院御集全釈」岩佐美代子(風間書房)
の6氏(5部門6作品)に各賞がおくられました。*評論・伝記賞は受賞作なし
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

贈賞式での高島さん

高島俊男さん受賞のことば

漱石のことはいくつか散発的に書いているし、週刊誌のコラムでもしょっちゅうひきあいに出しているが、まとまった本を書いたのはこの『漱石の夏やすみ』が初めてである。「千円札の漱石」を知らない人はないからちっとは売れてくれるんじゃないかと期待したが、甘かった。そりゃあまあ千円札を持ってる人がみな漱石の本を、買う訳じゃないんだものね。
それがなんと読売文学賞をいただけるという。はじめはかつがれてるんじゃないかと思ったが、どうもホントらしい。よっぽど運がよかったんですね。お選びくださった先生がたにあつくお礼もうしあげます。