【児童・絵本】
ボッケ
ちいさな へいたい
De kleine soldaat
パウル・ヴェルレプト/作 野坂悦子/訳
Paul Verrept
257mm×215mm・24ページ (本体1200円+税)(2009.8)

多くの人が願う、平和な世界。それなのに、戦争はなくならない。戦争と平和について、子どもと大人と一緒に考えることのできる絵本です。
 



あれは なんだったのか。いったい なにが、おこっていたのか。




あるひ、せんそうは、はじまった。
どうして そうなったのか、わからないうちに。
ぼくと おおぜいのなかまは、
せいふくや へるめっと、じゅうを もらった。
そして しゅっぱつ した。
たたかう ために。
* * * * * * * * * * * * * 
戦場に向かい『ぼくたち』は戦う。なかまたちは、つぎつぎ死んだ。
『ぼく』は、恐ろしい出来事を、たくさん見た。
そうして、ある日、戦争は終わった。勝ったと喜ぶものもいる。しかし、
大勢の人が家をなくし、悲しんでる人が、たくさんいた。




兵隊ごっこをして遊んでいる子どもたちは、なにか「別の者」になる練習をしているようにも思えます。ぼくが、9ヶ月間、軍人だったときも、戦争は遠くて、子どもの遊びのようでした。でも、同時に、それは命に関わることでした。
そこから、『ちいさな へいたい』が生まれたのです。
人は、ちっぽけな存在だから。戦争が起きれば、なおさら。
そして、戦争に勝つ者など、だれもいないのです。
 
〈パウル・ヴェルレプト〉


『ちいさなへいたい』は、JBBY(日本国際児童図書評議会)が主催する平和と寛容の国際絵本展「ハロー・ディア・エネミー!80作品展」の一冊として選ばれ全国を巡回しています。(http://www.jbby.org/index.html)
「平和、自由、寛容」、 反戦のテーマと繋がる絵本を世界の国々から選んだ「ハロー・ディア・エネミー!」絵本展は、1998 年にニューデリーで開催されたIBBY(国際児童図書評議会)世界大会から始まり、インド、スリランカ、ヨーロッパ各地、旧ソ連、アメリカを巡り、日本にやってきました。1999 年〜2002年までに日本全国80 カ所で展示されました。そして、2009 年、新たな28 冊を加え「ハロー・ディア・エネミー! 80作品展」として、日本で巡回展示がスタートしました。

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