アーカイブス
「王様の耳はロバの耳」(2019)
 
2019年1月18日
『練習』  浅川土手では、対岸でまた工事があるらしい。かなりの距離オレンジ色の編み柵が張られている。ショベルカーまで出てきたので何を始めるのかとみていると、いろいろ動かしているが、土を掘ったり削ったり山を作ったりという具体的な仕事をしていない。一体何をしているのかと見ても解らない。そんな景色を何日か続けてみていて、ショベルカーの動かし方を練習しているのではないかと思い至った。永い腕と先端の手を自由自在に動かすにはそれなりの訓練が必要なのだろう。そういう目で見るといかにもその様に見えたのである。具体的な仕事をしていないのだから。僅かな通勤時間のあいだの観察だから、昼間は練習でなく仕事をしているのかも知れないが。何日かそんな様子を見ながら歩いた。(宮)

『心がやさぐれる時』  最近、家から最寄駅に向う途中、あちらこちらで新しいマンションなどを建てているために工事中につき資材などを運ぶトラックが何台も道に止っている。今朝はトラックを敷地内に入れるために一時道をふさいでいた。私はその車が移動するのを待つ一番先頭にいた。少しして、人が二人分くらい通れるくらい道が空いたので、さてと、足早に通り過ぎようと進んだところ、その横から、いきなり自転車が追い越して行った。あまりに至近距離を通り過ぎたので、自転車の一部が私の手の甲にぶつかり、思わず「イタイっ!」と口から出た(ビックリしたこともあって)。幸い怪我するほどではなかったが、その声を聞いてもなお自転車は振り返りもせず、淡々とスピードを上げいなくなった…。無理やり人との安全な距離もはからず(もしかしたら通れたらいいと思っているのかも)ヒヤッとさせたと想像もしないのだろう。本人はぶつかったことに気付かなかったのかもしれない。自転車も車。少し弾力性のあるものに車体自体が触れたくらいでは向こうは衝撃もあまりないのだろう。自転車とて速度があれば、ぶつかれば、やはり人は死ぬことだってあるというのに…。そんなわけで、朝から私は、一人やさぐれ、恐らく顔も渋い顔をしていたにちがいない。心の中で何度も「チッ!チッ!」と舌打ちしてしまったくらいだ。そういう自分も自転車に乗ることだってある。人の振り見て我がふり…だ。ならば私は安全運転に心掛けようではないか!いつまでもやさぐれていないで。(やぎ)

『福笑い』  お正月に「福笑い」をやったのは、いつのことだろう。最近はやっていないが、ルールも簡単で、子どもからお年寄りまで誰もが参加できて、誰でも笑顔になれる遊びだと思う。
私は、心がささくれだってしまったときに、聞く歌がある。高橋優の「福笑い」。何度も何度もきいていると、どんどん心が和らいでいくのだ。
お正月休みに、車で出かけたときに流したら、娘が「この曲好き!」と言って一緒に歌いはじめた。「ここの歌詞が一番好きっっ!」と言ってさらに大きな声に。
『きっと此の世界の共通言語は、英語じゃなくて笑顔だと思う♪♪』
私もここが好き。そして、未来ある娘がこの歌詞を好きだと言ってくれて嬉しかった。どんなときでも、笑顔でいられるように、どうしたらみんなが笑顔になれるのか考えて、そして少しでもそうなれるよう一人ひとりが相手を思いあう。そうしたら、少しは世の中変わるかもしれないと思うのは、あまりに単純かな。でも、これから、そういう世の中になるといいね。
(みなりん)
2019年1月11日
『年が明けて』  新しい年が始まった。そういえば今年の目標などあまり深く考えていなかったなあと思う。友人の何人かの年賀状には去年はインプットの年だったので今年はアウトプットできる年にしたいと書いた。会社でも去年は自社の本が一冊も出なかった。今年は…何冊か面白いものを世に出せそうで嬉しい。
 会社も人数が少なくなってから十数年。その頃から少しだけ編集の仕事もやるようになったのだがいずれも翻訳絵本だったり、一度出したものの新装版にかかわるのみ。それだって一筋縄ではなかったけれど、一から企画を立てて本を作ってみたいというのはそのころからずっとあった。でもなにしろ自信がないから一歩も踏み出せなかったのだ。去年も後半。初めて、翻訳本以外の企画を、夢物語として語るだけでなく企画書(これもまた完成形には程遠い)として皆に配り検討してもらうということをした。編集経験に乏しい私が出す企画書は詰めが甘く皆にいろいろ突っこまれる。ずばりと説得する言葉を持てないためになかなか次へ進めない。まだまだうすっぺらな内容の企画書しか作れない自分になんだか情けなくなる。本に出来るまで持っていけるか疑問ではあるが、いくつか出した企画の中で何か一冊でもきちんと形にできたらいいなあと思っている。どちらにしても出来上がるのはきっと数年後になるだろう。深いところを掘り下げて、根気強くやる事が苦手な私は恐らく編集者には向いていない。小さな会社のよさは本の流れを初めから終わりまで見守ることができることにある気がする。電話をとること、事務仕事をすること、チラシを作り、営業に行く事、本の企画を考えること、人と会い打合せをすること、経理の仕事。なんでも経験させてもらえることは面倒でもあるけれど、いいことだと思う。立ち止まっていれば楽かもしれないが、苦手意識をとりあえず向こうに追いやり、会社の中でも成長していこうと思うのだった。なんだか所信表明みたいで恥ずかしいが…。
(やぎ)

『新しい年』  2019年が始まった。平成から新しい元号に変わる、節目の年。
子供のころは、新しい年を迎えると「今年は、毎日日記をつける」とか、「早起きをする」とか、ちっちゃくても目標を立てて、気を引き締め背筋が伸びるような気持ちになっていたのだが、今はそうでもないことに気がついた。だめだ、ちゃんとしよう。今年は、定期的に、ロバ耳を書こう、せめて去年よりも。
今年は、新刊も出ます。気を引き締めて頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。
(みなりん)