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打楽器が好きなわたし。その中でも一番すきなのがタイコ。自分でも叩けたらどんなに楽しいだろう。さてこの絵本。1995年に出ているようだが、わたしが出会ったのはついこの間のこと。出会えてよかったなぁ。
読んでいると、まるで目の前にタイコがあり、お腹に気持ちよくタイコのドオン!という音が響いてくるようだ。試しに自分で声に出して読んでみると気持ちよさがわかるかもしれない。いたずらばかりして家を追い出されたオニの子ドンと、これまたいたずらばかりして家を追い出された人間の男の子こうちゃんのタイコ合戦のはじまりはじまり。わぁこんな面白い本があったんだとうれしくなる。
こんな夏の暑い日にこんなタイコ合戦ができたら楽しいだろう(もちろん夏の暑い日じゃなくてもいいのだけれど)。おわったあとはなんだか、夏の暑さも、嫌なこともきれいに忘れてワッハッハ!と笑いたい。長さんのこの絵に惹かれて手にとったが、なんだろうこのリズムは…と思ったら文章をジャズピアニストの山下洋輔さんが書いていた!なるほど!である。長さんのこの絵も最高だ。
山下洋輔さんは、ほかにも広く知られる『もけらもけら』(元永定正/絵)や大好きな柚木沙弥郎さんが絵を描いている『つきよのおんがくかい』、そして『ぼくのいちにちどんなおと?』(むろまいこ/絵)というように音やリズムを感じる絵本を(いずれも福音館書店刊)出版されている。ああこの人は言葉も生活もすべてジャズなんだなぁと改めて思う。
新しいものだけでなく今まで作られたものの中に埋もれた宝物がきっとたくさんあるにちがいない。この絵本は、知らないだけでまだまだ面白い絵本がいっぱいあることを教えてくれた。そんな宝物の1つであるこの絵本は、わたしにとってキラキラ輝いていて、そんな気持ちにさせてくれた本のことを、ほかのだれかにも伝えたくなった。(文:やぎ) |