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「この本おもしろかったよ!」
1ヶ月に約1冊のペースで朔北社出版部の3人がお気に入りの本を紹介。本のジャンルは様々なので「本を買う時の参考にしてくれればいいな。」という、ひそかな野望がつまっているコーナー。

。本のジャンルは様々なので「本を買う時の参考にしてくれればいいな。」という、ひそかな野望がつまっているコーナー。

【紹介した書籍に興味をお持ちの方へ】 この本は朔北社の出版物ではありませんので、出版状況等に関しましては、お近くの書店、あるいは各出版社にお問い合わせ下さい。

ラ・フォンテーヌ寓話
ラ・フォンテーヌ/作
ブーテ・ド・モンヴェル/絵
大澤千加/訳



発行:洋洋社
発売:ロクリン社


 まずは、表紙をみて一目惚れ。ぱらりと頁をめくり、ユーモア溢れる柔らかくかわいい絵に、心をギュッと掴まれてしまいました。あれもこれも買えないので、気になる本は図書館で読んでぐっと我慢なのですが、どうしても手元に置きたくて、購入した1冊です。
 あとがきで、訳者の大澤さんがフランスに訪れたときにお土産屋さんでさり気なく置かれていた原書の絵に目がとまり、モンヴェルの挿絵に心を鷲掴みにされた…と書いてあるのを読んで、大きくうなずきました。納得です。
フランスの詩人ラ・フォンテーヌが、皇帝ルイ14世の王太子に「人生の教訓を学んでもらいたい」との思いで作られた寓話集、擬人化した動物たちを主人公に描かれています。
物語調でわかりやすい文章は、辛辣なお話もスッと心に入ってきて、なるほどと考えさせられ、ユーモラスな絵が、少々チクリとくるお話でもクスリと笑ってしまいます。不思議なもので、読むときの自分の心境や状況でとらえ方が異なり、同じ話でもまた違う味わいになるので、いつも手の届く場所に……。ふと読みたくなって、時折、開いています。(文:みなりん)