シゲタサヤカさんを知ったのはいつだろう?独特の黒目がない人物を描く絵が、なんとも味わい深い『まないたにりょうりをあげないこと』を書店でみかけたときのことだと思う。面白そうだな、ちょっとほしいかもとは思いながらそのときは手にとらなかった。その後、去年、ある書店のイベントに参加したとき、会場に並べられた本の中の一冊が「おいしいぼうし」だった。おいしいぼうしってなんだろう?と読み始める。ある朝、おじいさんとおばあさんのすむ家の近く(?)庭の(?)木に丸くて茶色くて、大きなものがひっかかっているというところから話が始まる。みつけたのはおばあさん。おばあさんは、おじいさんに、気になるから様子をみてほしいという。降ろしてみると…思いもつかない展開におかしくておかしくて。それでいて登場人物(?)たちのそれぞれの味のあること味のあること。読み終わったらおいしいぼうしのファンになっていた。疲れたときや元気がないときに一人で声帯模写しながら読むと意外に気分がすっきりするのです(私だけか?)。おいしいぼうしをかぶっていたのはだれなのか?読んでいくとわかります。おいしいぼうしをかぶっていたのが、わたしの大すきなたべものなのも、この絵本をすきな理由かもしれません。(文:やぎ) |