小野光子
Teruko Ono
(1927-2017)
小野光子(おのてるこ)は、1927年鎌倉で生まれ、1949年東京芸術大学を卒業したソプラノ歌手。父は築地小劇場の左翼演劇運動に携わった小野宮吉、母は東京音楽学校を卒業し当時国際的活躍も期待されたソプラノ関鑑子、戦後「うたごえ運動」の指導者として著名。東西の冷戦時代に、母がレーニン平和賞を受賞したことも与って、モスクワ音楽院に留学、以来ロシヤ歌曲との長いつきあいが始まった。留学時代を終え、数年後さらにソ連国内を隈無くといっていいほど広範囲に180回の演奏旅行でまわっている。こうした行動を支えたのは、著者の強靭かつ柔軟な意志と行動力である。
書名 回想 音楽の街 私のモスクワ