西垣通氏推奨の2冊のグーグル本の1冊。この本をよんだあと、新聞が関連記事を書き出したという印象がある。ロングテールなどという言葉が複数の新聞紙面をにぎわわせた。コンピュータに限らず科学技術の進歩はとどまるところを知らない。クローン技術しかり、GPSしかり・・・。そしてどの分野にしてもバックで支えているのは、コンピュータである。この本を読んで、インターネットの進化の速さに驚くが、半信半疑の思いを禁じ得ないことも多い。とにかくグーグルを始めとする情報企業が何を考え、何をしようとしているのかを知るために一読の価値はあるだろう。グーグルの検索システムのことが詳しく解説されているが、短時間でも毎日見ないことはないインターネットの検索は、はたして便利になったのかどうか?検索語を入れて画面に結果が表示されるが、検索語がどこに出てくるのかサッパリ分からないことが屡々ある。単純にして的確な検索が実現しているとはとてもいえない。もちろん、他方で、たくまれたページが上位に表示されたり、一気に売上を伸ばすような小さな会社があるのも事実だろうし、その意味で、この世界が時々刻々変わっているのは確かなことだが、本書で言われているほど進化して便利になったとは思えないのだ。パソコンなしではいっときも仕事が出来ないような時代に生きている我々は時々この種の本をみて頭を整理することが必要だし有用でもあろう。(文:宮) |