|
ひとり出版社「岩田書院」の舞台裏 |
岩田博/著 |
無明舎出版 |
出版の仕事を一人でやろうとすると、その仕事の量の多さにまず驚くだろう。著者との打ち合わせからはじまって編集、営業、経理、雑務、一冊の本を作るたびに「なんでこんなにやることあんだー」と叫びたくなる。
出版社にかぎらず、会社を一人で維持するのは並大抵のことじゃない。創立は勢いがあればできる(ような気がする)けど、維持するには経営能力と根気が必要なんだって岩田さんの本読んでつくづく思ったよ。
しかし根気を持続させるのがまた問題。岩田書院はこころざしのある出版社ではありませんと書いてあるが、内に燃えるものを秘めた人(?)は、志があるなんてそうそう口にしません。岩田さん本人を知っているだけに、わかるなあ、この言葉。口で言いっぱなしにするのは簡単だけど、行動でしめす人のは大変なんである。
三人のお子さんも、お父さんの背中を見て育ってますよ、きっと。これからもお体に気をつけて、「ひとり出版社」つづけてください。ささやかながら応援してます。今回は書評じゃなくて岩田さんへのお手紙になってしまった。(文:京) |
|