【一般】
キャンプ 日本軍の捕虜になった男
【絶版】
キャンプ
 
日本軍の捕虜になった男
Where life and death hold hands
ウィリアム・アリスター/著  丙栞(あき しおり)/訳
William Allister
四六判 上製 479頁 (本体1900円+税) ISBN4-931284-72-8 (2001.7)
1941年10月「極秘任務」を命ぜられ、仲間とともにカナダから香港へ渡った通信兵アリスター。しかし、心躍る「極秘任務」は、彼らを地獄へと導く最悪のシナリオだった。────カナダから香港、そして日本へ1942年から4年間に及んだ捕虜生活。死と隣あわせの過酷な世界で生きて帰ることだけを望みひたすら前へ突き進んだ男の手記。

2001年カナダ首相出版賞受賞
 

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収容所はまるで巨大な公衆浴場のようになってきた。隠しおおせるものなど、もうなにもない。ただ、丸裸で皆の目にさらされているのが、ここでは体ではなく心なのだ。ふつうの社会で人々が保身のためにやっている、「きどり」や「ふり」を、ここの捕虜たちはしようとしない。ひとりひとりが敵意に満ちた世界を相手に、孤独で熾烈な生存の闘いを強いられている感じだったから、
………………………………(「第十四章 楽しい収容所(一九四四年)」冒頭より)

■本書目次
プロローグ
第一章 カナダ、ノバスコシア州ディバートから(一九四一年十月)
第二章 香港、サムソエポ兵舎の三週間
第三章 開戦−一九四一年十二月八日
第四章 ウォンネイチョン山峡の攻防
第五章 友の死
第六章 香港陥落
第七章 捕らわれの身に(一九四二年)
第八章 ノースポイント強制収容所
第九章 苦悩病棟
第十章 日本へ(一九四三年)
第十一章 川崎、三D捕虜収容所
第十二章 収容所のアーティスト
第十三章 生と死が手をつなぐところ
第十四章 楽しき収容所(一九四四年)
第十五章 クレイジー・クリスマス
第十六章 隅田川収容所(一九四五年)
第十七章 恐怖のボディチェック
第十八章 うわさ
第十九章 終戦−一九四五年八月十五日
第二十章 解放
第二十一章 帰還
エピローグ


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